山形県飽海郡
主祭神:大物忌神(おおものいみのかみ)
秋田県大仙市の唐松神社に伝わる「物部文書」に古代氏族物部氏の始まりについて記述がある。
物部氏の祖ニギハヤヒが、
「千樹五百樹が生い茂る実り豊かな美しき国を目指して鳥見山(鳥海山)の山上、潮の処に降臨した。」
という話。
天孫降臨伝説のアナザーストーリーといったところか。
標高2236mの鳥海が、太古から神が鎮まる聖域だったことが想像できる。
社殿は3ヶ所。
麓にある吹浦(ふくら)口の宮
蕨岡(わらびおか)口の宮
山頂の本社
あわせて大物忌神社と称する。
出羽富士とも言われる鳥海山をご神体とし、古くから東北における山岳信仰の中心地であった。
創建時期の特定は困難。
なにせ有史以来、鳥海山は何度も噴火を繰り返し、社殿は何度も焼失、崩壊の憂き目を見てきた。
が、その度に朝廷より鎮静の祈祷の命を受け、「神階」昇進してきた。。。
爆発すればするほど崇め怖れられ、出世した神様。
ひどい目にあって、、でも離れられない。。。
祭神の大物忌大神は、社伝によると神宮外宮の豊受大神と同神とされる。
名前は少しおどろしいが、食物・穀物の神様である。
火山活動で、甚大な被害を受けながらも、大量の雪解け水を始め、多くの恵みをもたらす鳥海山は東北だけでなくヤマト王朝にとって貴重な自然資源だった。
気象庁の発表、本日の噴火警戒レベルは1。
活火山であることを留意されたし。
次回から「北陸道」です。
まずは、佐渡国!
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