瀬戸内海に浮かぶ大三島。
日本最古級の神社は、島中央の鷲ヶ頭山(標高436m)の西麓に鎮座する。
祭神の大山積神(おおやまづみのかみ)は、
天孫降臨伝説の主役のひとり
コノハナサクヤヒメ
の父と伝わる。
全国に897社ある大山祇神社の総本社であり、
戦いの神
で、
海の神
だが実は、
山の神
として歴代の朝廷や武将から尊崇を集めてきた。
国宝、重要文化財の鎧兜の4割が同社に集まっていることは有名で、いずれも歴代の名だたる武将が奉納したものである。
古来より日本列島において、自然の姿に敏感だった人々は、高い山、美しい山、あるいは火を噴く山に、親しみや怖れを抱いてきた。
海の恵みも、もとは?と言えば山がもたらすもの。
自然の威圧感、荘厳な冷気に神の気配を感じ、人々は祈りを捧げて来たっつー感じか。
ところで、、、まったくもって話は変わるが、
愛媛と聞いて思い出すのは、
何といっても司馬遼太郎著
「坂の上の雲」
主人公は、松山出身の3人。
帝国陸軍の英雄、秋山好古(よしふる)
帝国海軍の英雄、秋山真之(さねゆき)
俳人で国語学研究家、正岡子規
NHK大河のオープニングで流れた渡辺謙のナレーションが忘れられない。
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まことに小さな国が、開化期を迎えようとしている。
小さなといえば、明治初年の日本ほど小さな国はなかったであろう。
産業といえば農業しかなく、
人材といえば三百年の間、
読書階級であった旧士族しかなかった。
明治維新によって、
日本人は初めて近代的な「国家」というものを持った。
誰もが「国民」になった。
(中略)
社会のどういう階層のどういう家の子でも、
ある一定の資格を取るために必要な記憶力と根気さえあれば、
博士にも官吏にも軍人にも教師にもなれた。
この時代の明るさは、こういう楽天主義から来ている。
今から思えば実に滑稽なことに、
米と絹の他に主要産業のないこの国家の連中が、
ヨーロッパ先進国と同じ海軍を持とうとした。
陸軍も同様である。
財政の成り立つはずがない。
が、
ともかくも近代国家をつくりあげようというのは、
もともと維新成立の大目的であったし、
維新後の新国民達の少年のような希望であった。
この物語は、
その小さな国がヨーロッパにおける最も古い大国の1つロシアと対決し、
どのように振る舞ったかという物語である。。。
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現在の国難を乗り越えた先の日本にも、、
もう一度こんな高揚感を味わえる時代が来ることを心から願っている。
戦争したい訳じゃないよ。
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