福井県小浜市
若狭彦神社は、2社からなる。
上社は、若狭彦神社(わかさひこじんじゃ)
下社は、若狭姫神社(わかさひめじんじゃ)
という。
祭神は、
上社が、彦火火出見尊(ひこほほでみのみこと)
下社が、豊玉姫命(とよたまひめのみこと)
夫婦の神様だが、2人の距離は、現在1.5km離れている。
微妙な距離。。。なぜか。
創建は、和銅7年(714年)。
神代の時代、2神が唐人のいで立ちで現れたとういう伝承をもとに、この地に祀られている。
古事記には、この夫婦の馴れ初めが「海幸山幸の神話」として記されている。
失った釣り針を探すため、山幸彦(彦火火出見尊)は、潮の神に導かれ、綿津見(わだつみ)の宮殿までやってくる。
そこで、海神・大綿津見神に大歓迎される。
おまけに、海神の娘・豊玉姫は、山幸彦に一目惚れ。
サクっと、結婚してしまう。
竜宮城での幸せすぎる新婚生活。
当然、釣り針はそっちのけで、すっかり浦島太郎モード。
気づけば、3年たっていた。
あわてた山幸彦は陸に戻り、ご懐妊中の豊玉姫もあとから追ってきた。
ひき続き陸上でのハッピーライフと思いきや、
姫が「やひろわに」に姿を変えて出産しているところを山幸彦が覗いてしまったことで事態は深刻化。
恥じた豊玉姫は、海に帰ってしまう。
悲しいエンディングである。。
でも実のところ、豊玉姫は、怪物に変身したのではなく、産後、気比の松原の産屋で、裸で寝ているところを夫に見られてしまい、恥ずかしくて実家の九州に帰ろうとした。
という伝承(ホツマツタヱ)もある。
夫に裸を見られて、実家に帰ってしまう嫁。。。古代にはいた。
泣く泣く赤子と別れた場所が、現在の若狭彦神社(上社)という説あり。
結局、姫は旅先から引き返し、夫・山幸彦と再会。
幸せに暮らした。
こっちは、めでたしエンドである。
どうして、古事記は姫を「わに」にしたのか。。。
「わに」は「鮫」とか
「海神」は「海人」とか
安曇氏とか、宗像氏とか、、。
豊玉姫のルーツが、いろいろ想像できる。
で、この時産まれた御子こそ、
鸕鶿草葺不合尊(うがやふきあえずのみこと)
神武天皇の父である。
最近は、常に「やひろわに」状態の女性がいる。。。
たまには、人間らしくね。。。
【外部リンク】
https://www.jinja-fukui.jp/detail/index.php?ID=20151027_171130