博多区住吉で一番大きな建物は、当然「キャナルシティ博多」である。
では、2番目は何かご存じだろうか。
敷地の広さで言えば住吉神社だが、建物となると答えは違ってくる。
今回は、誰もが以外と知らない謎の建造物を紹介する。
これは一体?
キャナルシティの裏側にあり、玄米給食、モンテッソーリ教育、良質な絵本の読み聞かせ、 さくらんぼリズム、わらべうたという「5つの柱保育」で有名なあの「どろんこ保育園」の隣にある巨大な白い建物。
窓が少なく、ほとんど人の出入りがない。
入り口は固く閉じられ、監視カメラが設置されている。
秘密結社か?
国家機密か?
この施設は、なんと
「九州電力住吉変電所」である。(看板あった。)
ということで、
「名前は聞いたことがあるけど、変電所って何すること?」
多くの人が、この謎に日々悩まされ、夜も眠れないそうなので、今日はこの問題について少し解説したい。
一般的に電力会社の発電所は、ほとんどが山間部や臨海部など人口の多い都市部から離れた場所にある。(理由は危ないから)
そこで、発電元から大量に電気が消費される地域まで送電線を建設して電気を送るのだが、長距離の送電をするとその間に超高温の熱を発したりして大量の電力が失われる。
このロスを減らし効率よく電気を運ぶため、段階的に送電時の電圧を下げるために、変電所という設備がつくられている。
発電所で作られた50万Vという超高圧の電気が100Vや200Vになって一般の家庭に届くまで、ざっくり言うと以下の5種類の変電所を通過する。
①高圧変電所(50万V→15.4万V)
②1次変電所(15.4万V→6.6万V)
③中間変電所(6.6万V→2.2万V)
④配電用変電所(2.2万V→6600V)
⑤柱上(電信柱の上)変圧器(6600V→100or200V)
現在、九州電力が運営する発電所は196カ所。
そこで生み出された電気は、合計596カ所の変電所を通して、九州・沖縄の隅々まで送られている。
わが住吉変電所は、その中で都市部のど真ん中にありその地域の消費者へ電気を供給する屋内型の配電用変電所と考えられる。
しかし残念ながら、現在この情報の裏はとれていない。
というのは、会社ウェブサイトを端から端まで、どれだけ探しても変電所についての情報がほとんどないのだ。
住吉で、2番目に大きな建造物の情報がないのである。
毎月の供給電力量は?(夏は?冬は?)
供給エリアは?(博多駅も?中央区なのに中州も?天神も?ドームは?)
送電元の発電所はどこ?(火力?水力?原子力?)
何人勤務しているの?(男性?女性?未婚?既婚?ランチはどこで?)
・・・謎はつきない。
我々は今後も調査を続け、スクープがあれば随時お届する。
by 住吉の謎を解明する会