記念すべき20本目。
今回、とらやが大爆発を起こす。
犯人は、下宿人の良介(中村雅俊)である。
行きつけの食堂で働く幸子(大竹しのぶ)に恋心を抱いていた。
寅さんの煽りに乗せられて、思い切ってアプローチ。
あえなく失敗。。。と思い込み、ガス自殺を謀る。
が、それも失敗。
マッチの火が引火して、とらやの2階が吹っ飛ぶ。
死傷者ゼロで済んだ。
いたたまれない良介は、逃げるように故郷・長崎県平戸に帰ってしまう。
追いかけた寅さんは、平戸で良助の姉・藤子と出会う。
この度のマドンナ。
演じたのは、藤村志保である。
平戸は、旧平戸藩松浦氏の城下町で、鎖国前は中国やポルトガル、オランダなどとの国際貿易港だった。
ド田舎だが、どこかエキゾチックな雰囲気のある島である。
風光明媚。
気候は温暖。
酒も魚も旨い。
なおかつ、土産物屋を営む藤子が、まぁ美しい。
心をもっていかれた寅さんは、さっそく店を手伝う。
藤子は、純粋だが罪作りな女性である。
******
私は口べたで、
思うとることがうまく伝えられないばってん、
寅さんが来てくれたことば、
どんなに感謝しているか。
これも神様のお引き合わせよ?
******
中途半端な方言で、そんなこと言われて勘違いしない男はいない。
藤子に悪気はまったくない。
最悪のパターンである。
当然ながら、平戸永住を妄想する寅さん。
・・・あえなく失恋。
恋愛成就したのは、寅さんが取り持った幸子と良介だったというお話。