原始の森に囲まれた神道の聖地
別名、下鴨神社
主祭神:賀茂建角身命別(かもたけつぬみのみこと:玉依姫命の父)・玉依媛姫(たまよりひめのみこと)
創建は不詳だが、最古の記録には、
「崇神天皇7年(紀元前90年)に社殿の修造が行われた」
とあるので、それ以前から信仰の場とされてきたことがわかる。
平安時代には、国と京の都の守り神、皇室の氏神にも指定され、5月の例祭「葵祭」は、特別な国家的行事だった。
また、2000年に行われた発掘調査では、弥生時代の遺跡や縄文土器も発見され、太古の昔から地域の人々に守られてきたのだろう。
で、ここで紹介したいのが、境内にある原生林・糺の森(ただすのもり)。
賀茂川と高野川が合流する場所で発達した森林の広さは、約12万4千平米。
東京ドームの約3倍の面積をもつが、平安時代までは現在の40倍もある巨大な森林だった。
1994年、糺の森を含めた神社全域が世界遺産にも登録されている。
古代より神域として守られてきた糺の森は、京都が山城国といわれていた時代の生態系を残しており、ニレ科植物ケヤキやエノキなどの落葉樹を中心に約40種、4700本の樹木が生息する。
「憂き世をば今ぞ別るるとどまらむ名をば糺の神にまかせて」
とは、源氏物語の中で、あの光源氏が詠んだ歌。
「私につきまとう(おねえちゃん達との)噂のなりゆきは、糺におられる神様に委ねよう。。まぁなんとかしてくれはるやろ。」
という心持ちか。
紫式部も下鴨さんに頼っていたのかもね?
【外部リンク】