ところで、博多区住吉の一番北にある建物は、何かご存じだろうか。
Oh no!! キャナルシティ博多ではない。
正解は「福岡市下水道局向島ポンプ場」である。
「下水?」「ポンプ場?」ということで、知りたくてウズウズしている方達の為に、今回は地域の下水道処理施設について、少しだけ解説してみたい。
下水には、大きく分けて2種類ある。
「汚水(オスイ)」と「雨水(ウスイ)」である。
汚水とは、一般家庭や商工業施設などから排出される使用済みの水のこと。
雨水とは、単純に雨や雪などで地中や地上に流れ出した水のことである。
放っておくと、災害の原因になるこれらの下水を集める設備のことを「下水道」と言い、一カ所に汲みあげて必要な処理を行う場所へ届ける設備を「ポンプ場」と呼ぶ。
向島ポンプ場は、(関係ないが)おもちゃメーカー・タカラが「リカちゃん人形」を発売した歴史的な年、昭和42年(1967年)に「雨水排水」を目的とした設備として建設された。
また、道路を隔てた向かいに「ぽんプラザホール」という多目的劇場があるが、実はこれも雨水排水ポンプ場(平成16年設立)で、その上に建てられたことにちなんで「(ぽんプ)ラザ」の名が付けられた。
両施設の排水対象エリアは、ぽんプラザホールを北端に、南は住吉小中学校、東は博多駅東、西は那珂川周辺までの206haである。
ポンプの数は計6機で、1分間で最大1267トンの雨水を博多湾に流し出す能力を持っている。
そんだけあれば安心!ってどんだけかわからないが、我々は、ここ最近「渇水」「洪水」といった大惨事をあまり経験していない。
税金で建てられたとはいえ、市民が演劇鑑賞を楽しんでいるその下で、大量の下水処理が日々行われている事を考えると、ひたひたと感謝の気持ちが湧いてくる。
「中部水処理センターのオハラさん」
いきなりの電話にも関わらず、何でも快く答えて頂き、本当にありがとうございました。
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